昨日、適用を求める日本弁護士連合会会長談話をご紹介しましたが、
会長談話と同趣旨の法解釈により、無事、被災者生活再建支援法が適用されることになったようです。
こうしたロビー活動というのは、因果関係は永久に明らかにならないのですが、28日時点では議員が適用を求めるのに官僚が法解釈を理由に抗っていたという状況でしたので、29日に出た、日本最大の法律専門家団体である日弁連会長談話は多少影響したものと思われます。
これで具体的にどうなるかといいますと、糸魚川大火で全焼した居宅の世帯には、100万円が支給されることになります。使い道制限無し・返済不要です。少し早いちょっとしたお年玉のような感じでしょうか。
さらに、居宅を再建した場合には、追加で200万円支給されます。生活再建への力強い後押しになります。
また、糸魚川大火の影響で借金の返済が困難になり、一定の基準を満たす場合には、被災ローン減免制度(自然災害ガイドライン)が適用を受けることが可能になります(100%確定ではありませんが、ほぼ間違いないはずです)。
生活再建資金を手元に残したまま、借金の減免を受けられることがありますので、火災保険金等で借金を返済できない、あるいは返済できるけれど返済してしまうと生活再建が厳しくなる、といった場合は、返済する前に新潟県弁護士会に必ずご相談ください。
終わりよければ全てよし、ということわざも一応ありますし、いい年末になりました。
(以下 NHKニュース引用)
糸魚川火災 被災者生活再建支援法の適用対象に
12月30日 12時02分
松本防災担当大臣は自民党の会合に出席し、新潟県糸魚川市で起きた大規模火災について、「強風によって延焼し、通常の火災とは異なる」として、被災者生生活再建支援法の適用対象とすることを明らかにしました。
新潟県糸魚川市の大規模火災を受けて、30日午前、自民党の会合が開かれ、政府から松本防災担当大臣が、糸魚川市から米田徹市長が出席しました。
ここの中で、米田市長は「風が強かったため、火が広がるのが早かった。火災ではなく、自然災害ではないかととらえている」と述べました。そのうえで、被災者を財政面で支援する制度の創設や、がれきを処理するための財政支援などを早急に行うよう求める要望書を提出しました。
一方、松本防災担当大臣は「強風で広い範囲に延焼し、通常の火災とは異なる点がある。安倍総理大臣の指示を受けて検討した結果、自然災害の『風害』としてとらえ、被災者生活再建支援法を適用できることにした。火災を適用対象とするのは初めてだ」と述べ、家屋の被害状況によって支援金などを受けられる被災者生活再建支援法の適用対象とすることを明らかにしました。
被災者生活再建支援法が適用されると、最大で300万円の支援金が支給されることになっています。